学問空間 suzukikotaro’s diary

gooブログから引っ越してきました。

2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

亀山多宝院

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月31日(水)23時34分38秒 >筆綾丸さん 漢詩は不勉強で、手元にご紹介の『五山文学集』すら置いていませんので、取り急ぎアマゾンに注文しました。 ところで、「亀山多宝院 」で検索すると、自分のサイトから二つ出てきま…

「王権」を支えるもの

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月31日(水)20時42分39秒 新田一郎氏(東京大学教授、日本法制史)の「書評・小川剛生『二条良基研究』」(『国語と国文学』平成19年1月号)を入手したので、なるほどなと思ったところを紹介してみます。 ------------- …

『受法用心集』

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月31日(水)01時10分17秒 彌永信美氏のサイトで読めますね。 実に充実した、読み応えのあるサイトです。 「いわゆる『立川流』資料集」だけでも、印刷してみたら46ページもありました。 http://www.bekkoame.ne.jp/~n-iya…

「王権の本質」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月31日(水)00時55分58秒>筆綾丸さん末木文美士氏は現在は国際日本文化研究センター教授だそうですね。数年前、東大の総合図書館に行ったとき、たまたま古い仏典の展示会をやっていて、末木氏が解説されているのを聞いた…

「邪教」立川流

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月24日(水)07時38分58秒 同じく末木文美士氏『日本宗教史』の少し離れた部分からの引用です。(p101以下) ------------ 「邪教」立川流 中世的な宗教形態の一つとして、「邪教」と排斥されながらも大きな影響を与えた真…

天皇即位と「外法」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月24日(水)07時06分17秒 即位灌頂について、現在どのような理解がなされているかの一例として、東京大学教授末木文美士(すえき・ふみひこ)氏の『日本宗教史』(岩波新書、2006)から少し引用します。(p80以下) -----…

黄砂

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月22日(月)02時09分48秒 全国的に天気が大荒れの日曜日、私は山形県にいました。 土曜の午後に自宅を出て酒田のビジネスホテルに泊ったのですが、朝になって駐車場に行くと、車の表面全体に雨に濡れた細かい砂がダンダラ…

「人魚を食つた嫌疑」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月20日(土)09時02分45秒 >筆綾丸さん >森鴎外『追儺』 「あとがき」ですね。 小川氏の発想の基盤が露出しているようなので、引用してみましょうか。 ----------- (前略) 良基の源氏物語への限りない傾倒を見れば、い…

「異様な果実」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月19日(金)07時48分37秒 小川剛生氏の「即位灌頂と摂関家」は、 ---------- 第一節 大嘗会神膳供進の儀と即位灌頂 一 はじめに ニ ニ神約諾史観 三 大嘗会神膳供進の儀 四 二条師忠と即位灌頂 五 寺家即位法と二条家の印…

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月19日(金)00時16分30秒 に喩えられたら二条良基も気分が良くなかろうと思いますが、小川氏はなかなか適切な比喩と思われたようです。 --------------- ──『二条良基研究』の魅力は、南北朝時代の忘れられた巨人を掘り起…

ブログ用の補足

上の投稿は筆綾丸さんのJapanese Medieval History and Literature掲示板における次の投稿を受けたものです。 ブログだけでは意味不明な部分があるので、筆綾丸さんの投稿も関係部分を引用しておきます。 ------------ なしくずし 投稿者:筆綾丸 投稿日:20…

『二条良基研究』

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月17日(水)23時08分30秒 小川剛生氏の『二条良基研究』は1万4千円(税別)もするので購入時には若干躊躇いましたが、内容はその金額にふさわしい充実ぶりですね。 笠間書院のホームページには井上宗雄氏、五味文彦氏の推…

「礼服御覧」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月17日(水)22時39分13秒 >筆綾丸さん 鶴巻温泉元湯陣屋のホームページを見ましたが、「ロビー階段上の玉兎の盃は和田義盛公と曽我兄弟がお酒を酌み交わした盃です。」という記述には笑ってしまいました。 本物ならば国…

「文観房珠音と河内国」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月17日(水)08時10分7秒 井野上真弓氏の「文観房珠音と河内国」(『戒律文化』第2号、2003年)を読んでみましたが、河内の観心寺文書には宛所を「珠音上人室」とする元応二年(1320)の後宇多上皇院宣と、宛所を「観心寺…

春の男鹿半島

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月15日(月)08時02分44秒 土曜の昼過ぎに自宅を出発して、鳥海山周辺の大物忌神社や象潟を回ってから秋田市内に宿泊し、昨日は男鹿半島を一周してきました。 海岸線の道路沿いには雪はなく、海の色も春そのものでした。 …

「袞冕十二章図」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月12日(金)08時08分16秒 >筆綾丸さん 『中世王権と即位灌頂』はカバーも美しいですが、これは「袞冕十二章図」というものだそうですね。 恥ずかしながら、袞冕(こんべん)は読めませんでした。 http://evagenji.hp.inf…

「人の精魂を喰う恐るべき女鬼神」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月11日(木)07時59分2秒 松本郁代氏『中世王権と即位灌頂-聖教のなかの歴史叙述』の書評がないかと思って検索してみたら、田中貴子氏が阿部泰郎氏の同書に対する書評を厳しく批判されていました。 http://summerland.blog…

『文観房弘真と美術』

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月11日(木)07時19分51秒 下の投稿のリンク先に置かれている阿部泰郎氏の「文観著作聖教の再発見-三尊合行法のテクスト布置とその位相」(名古屋大学大学院・比較人文学研究室『比較人文学年報』第6号、2009年3月)から…

文観房弘真と荼枳尼天法

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月 9日(火)21時04分7秒 下の投稿の引用部分、「その統率者が文観房弘真であるかのように述べられている」に付された注も載せておきます。(『文観房弘真と美術』p17) ------------- 注(17) 文観房弘真は後醍醐天皇…

「普通の王権」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月 9日(火)01時34分56秒 いつになったら妙音天に戻るのだ、と思っていらっしゃる方も多いかもしれませんが、暫く鎌倉時代後期から離れていたので、読む必要のある本がかなりたまっています。 いつかは妙音天に戻りますの…

九条道家

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月 8日(月)01時12分20秒 九条道家がいかなる政治家であったかを明らかにしたのは本郷和人氏『中世朝廷訴訟の研究』の功績ですが、本郷さんは『天皇の思想 闘う貴族北畠親房の思惑』において、次のように書かれていますね…

桜町天皇宸翰

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月 7日(日)10時49分53秒 橋本政宣氏の「即位灌頂と二条家」は79ページに亘り、その構成は、 --------- はじめに 一 二条家伝来の即位灌頂文書 1 即位灌頂文書の伝来と概要 2 即位灌頂文書の目録と主要文書 ニ 即位灌…

『二条殿秘説』

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月 7日(日)01時43分5秒橋本政宣氏の「即位灌頂と二条家」(『近世公家社会の研究』所収、吉川弘文館、2002)からも少し長めに引用しておきます。(p666以下)『二条殿秘説』は実に巧妙に自家の歴史を粉飾していて面白い…

寺家即位法

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月 6日(土)10時36分9秒 先の投稿はあまりに唐突だったので、そもそも即位法とは何かについての説明を『中世王権と即位灌頂』序章から引用しておきます。(p11以下) ----------- 本書では、天皇の即位儀礼に関する資料…

『中世王権と即位灌頂-聖教のなかの歴史叙述』

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月 6日(土)00時34分23秒 今日は松本郁代氏の『中世王権と即位灌頂-聖教のなかの歴史叙述』(森話社、2005)を途中まで読んでみました。 奥付を見ると、1974年生まれの著者が31歳で出版した本となりますが、それが俄かに…

元久二年(1205)の後鳥羽院

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月 4日(木)01時24分32秒 豊永氏の「後鳥羽院と音楽」より少し長めに引用してみます。(『中世の芸能』p134以下) ----------- 後鳥羽は先例に反することなく、祖父であり治天の君であった後白河院の主導の下、代々とされ…

玄象

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月 3日(水)08時07分7秒 >筆綾丸さん 豊永氏は「帝徳の存立基盤の欠如」を補うべき別の「神的権威」として玄象を必要とした、と言われていますね。 後で該当部分を引用します。 なお、豊永氏が「実兼は関東申次として権…

二条師忠と西園寺実兼

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月 1日(月)22時43分56秒 これも少し先走ってしまいますが、即位灌頂を考案した二条師忠と琵琶灌頂を考案した西園寺実兼はずいぶん似たところがあるのではないかと思います。 二人が別個独立に画策した、高位の聖職者が介…

即位灌頂

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月 1日(月)21時45分18秒 ウィキペディアで「即位灌頂」を検索すると、かなり詳細な説明が出てきますね。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%B3%E4%BD%8D%E7%81%8C%E9%A0%82 これは近年になって国文学者を中心に即位灌…

琵琶の灌頂という概念

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2010年 3月 1日(月)01時44分28秒 豊永聡美氏「後鳥羽院と音楽」(五味文彦編『芸能の中世』、2000年、吉川弘文館)を久しぶりに読み直しましたが、良い論文ですね。 少し引用しておきます。 即位灌頂との関係についての指摘は重…