学問空間 suzukikotaro’s diary

gooブログから引っ越してきました。

グローバル神道の夢物語

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「動的世界遺産国家論」のためのメモ(その1)

ダボス会議でのカナダのカーニー首相の演説が少し話題になっているので、関連情報とともに記録しておきます。 Read Mark Carney's full speech on middle powers navigating a rapidly changing worldhttps://www.cbc.ca/news/politics/mark-carney-speech-d…

「愛されている確信をいささかも持つことのない罪人の懐疑ないし絶望」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月29日(金)12時38分20秒 前回投稿で引用した部分の続きは次のようになっています。(p128)------ 晩期のカトリック教は、異常なほど聖母マリア崇拝に中心を置いた。エーリッヒ・フロムが、母権制的傾向を持つ宗教と性…

フランスの女性参政権

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月29日(金)10時56分8秒 平等主義のはずのフランスで女性の選挙権が認められたのはずいぶん遅いのですが、この点に関連して『不均衡としての病』の「第三章 女性の解放」には、「教育での女性の先行─25歳から34歳の者の中…

「教育絡みの構造は、世代単位の速度で変遷する」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月28日(木)10時55分10秒 諸々の用事に読書の時間が奪われて、なかなか『不均衡という病』を読み進めることができないのですが、ま、あまり焦らずに行きたいと思います。さて、同書はフランスだけを論じていますが、日本…

「いささかフロイト的、精神分析的な」価値観モデルからの変遷

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月26日(火)15時10分38秒 『不均衡という病』はまだ途中ですが、4月8日の「場所の記憶」で触れた問題については、巻末の石崎晴己氏による「著者インタビュー」に非常に分かりやすい説明がありますね。 「場所の記憶」http…

エルヴェ・ル・ブラーズ

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月25日(月)09時57分30秒 『経済幻想』をやっと読み終えたので、昨日からエマニュエル・トッドとエルヴェ・ル・ブラーズの共著、『不均衡という病─フランスの変容 1980-2010』(藤原書店、2014)に再挑戦しています。 htt…

マルクスの誤り─「概念のコラージュ」(その2)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月23日(土)11時54分5秒 続きです。(p321以下)------- 産業革命が、この頃、成熟した形でイギリスに現れた。マルクスは、それに出会い、一八四九年にロンドンに住み、彼の残りの人生を勝利した資本主義の批判的分析に…

マルクスの誤り─「概念のコラージュ」(その1)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月23日(土)11時48分15秒 『経済幻想』の「第10章 紛争への回帰、信念への回帰」には「マルクスの誤り─アングロサクソン世界はフランスではないし、その逆もまた然り」という長すぎる小見出しが登場しますが、この箇所か…

1971年のシャルリ

『経済幻想』の訳者である平野泰朗氏は、奥付の「訳者紹介」によると、「1948年生まれ。1972年、名古屋大学経済学部卒業。1978年、名古屋大学大学院経済研究科博士課程修了。現在、福岡県立大学人間社会学部教授。専攻は労働経済学・社会政策」という方で、…

「なぜ国民が至るところで原初的家族の比喩として現れるのか」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月18日(月)12時29分4秒 1998年刊行の L'illusion économique (平野泰朗訳『経済幻想』、藤原書店、1999)は、当面の自分の関心とはあまり関係しないように感じていたので後回しだったのですが、これも読み始めると面白…

BOSSを飲みながら

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月18日(月)10時39分48秒 前二つの投稿で「美」としたのは「芸術」だと狭すぎるように感じたからです。教会に通う人が少なくなったら地域全体が「ゾンビカトリック」と認定されてしまう厳格なトッド基準に照らせば、日本…

トッドは「美」を語らず。(その2)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月16日(土)11時23分58秒 そして、トッドは次のように続けます。(p199)------- とはいえ、社会の上層階層が自由貿易に執着するのは、単に個人的利益のみから来ることではない。というのも、生活の安楽というのは、所得…

トッドは「美」を語らず。(その1)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月16日(土)11時20分12秒 邦訳されているトッドの著作の7割程度を読み終えて、ふと気付いたのですが、トッドは宗教を語っても「美」については殆ど語らないですね。私は宗教と「美」を密接に関係するものと考えていて、…

「いや、一月十一日のフランスは欺瞞ではない」(by マニュエル・ヴァルス首相)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月15日(金)10時53分5秒 >筆綾丸さんトッドが最初に「移行期危機」説を述べたのは Après l'Empire ですが、その邦訳『帝国以後─アメリカ・システムの崩壊』(藤原書店、2003)に寄せられたトッドの「日本の読者へ」や石…

「私が頂戴したくない唯一の肩書きは、哲学者という奴」(by トッド)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月13日(水)10時25分48秒 昨日の投稿の最後にチラッと書いたトッドの肩書きのことですが、『アラブ革命はなぜ起きたか』(藤原書店、2011)に出ていました。トッドは、「結局のところ、あなたは自分を、正確にはどのよう…

「移行期危機」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月12日(火)10時49分34秒 >筆綾丸さん大村拓生氏は『シャルリとは誰か?』全体が「トンデモ」だと言われている訳ではなくて、「アジアの社会主義を家族形態から説明するというトンデモ」としているだけですね。この点は…

日本の宗教的空白(その2)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月10日(日)11時18分31秒 前回投稿で引用した部分に続けて、トッドは次のように書きます。-------- 日本における格差の拡大は著しい現象です。日本はもはや、国際比較の統計表の中でスカンジナビア諸国と並ぶ平等の極の一…

日本の宗教的空白(その1)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月10日(日)11時12分56秒 『シャルリとは誰か?』は「現在のフランス社会を支配している中産階級が自己批判能力を欠き、経済的特権の中に閉じ籠もり、宗教的不安によって内面を穿たれ、イスラム恐怖症にのめり込んでいる…

内婚制は「温かいシステム」か?

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月 9日(土)10時17分11秒 >筆綾丸さん>『中世京都首都論』の著者そうですね。ネットで検索したところ、歴史研究者の書評は他になかったので少し引用させてもらいました。国会図書館サイトで検索してみても、『歴史学研…

「場所の記憶」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月 8日(金)11時26分51秒 そろそろトッドから離れて神仏分離・廃仏毀釈に戻ろうとか言いながら、『文明の接近』(藤原書店、2008)に続いて『アラブ革命はなぜ起きたか─デモグラフィーとデモクラシー』(藤原書店、2011)…

トッドは「トンデモ」か?

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月 7日(木)11時34分34秒 『シャルリとは誰か?』の書評を検索してみたら大村拓生氏のブログが出てきました。大村氏は同書を「アジアの社会主義を家族形態から説明するというトンデモに呆れかえりながら(そもそも日本の…

Confessions of a Namahage Mask(なまはげ仮面の告白)(その2)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月 5日(火)12時54分54秒 この掲示板の投稿を保管しているブログ、「学問空間」で検索してみたら、私は実に14回も安丸良夫氏に言及していて、そのうち13回は今年に入ってからですね。安丸氏が「真宗王国」富山県の農村地…

安丸良夫氏、ご逝去。

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月 5日(火)11時56分23秒 昨日、安丸良夫氏が亡くなられたそうですね。 -------- 近世から近代の民衆思想研究などで知られる日本思想史研究者、安丸良夫(やすまる・よしお)一橋大名誉教授が4日、死去した。81歳。葬…

「無神論だけが、宗教的なものから抜け出す唯一の道ではないのだ」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月 3日(日)09時26分27秒 前回投稿で引用した「寺院の破壊、僧侶の罷免、僧院の閉鎖、教区制度の改造が行われた」云々を読んだ欧米の読者、特にフランスの読者は、おそらくフランス革命期のカトリック寺院の破壊などを連…

「空白が民族主義的代替信仰の出現によって埋められた」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月 3日(日)09時16分36秒 エマニュエル・トッドへの寄り道も一区切りついたとか言いながら、また『文明の接近─「イスラーム VS 西洋』の虚構』(藤原書店、2008)を読み始めてしまったのですが、「第一章 歴史の動きの中…

オットー・ヴァイニンガー、再び

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月 1日(金)11時25分9秒 『移民の運命』を読み終わり、エマニュエル・トッドへの寄り道も一区切りついたので、そろそろ神仏分離・廃仏毀釈に戻ろうかなと思っています。『移民と運命』ではやはりドイツの分析が圧巻で、そ…

直系家族と一神教(その4)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 4月 1日(金)07時57分55秒 花粉症が悪化したのかと思ったら風邪を引いてしまったようで、少し間が空いてしまいました。さて、改めて「直系家族と一神教」の(その1)から(その3)を読むと、こんなに大量に引用して論ず…

直系家族と一神教(その3)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 3月28日(月)11時00分44秒 浄土真宗が戦国大名も恐れる一大勢力になったことは歴史的事実ですから、トッドの「浄土真宗、すなわち浄い土地の真の宗派は、いくつもの自治都市を建設し、日本の中央部全域に経済的願いと宗教…

直系家族と一神教(その2)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 3月28日(月)10時20分46秒 あんまり深入りする必要もないかなとは思うのですが、日本の仏教がどのように海外に紹介されているかを示す一例としては興味深いので、もう少し引用を続けてみます。「直系家族と一神教(その1…

トッドの仮説の情報源

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 3月27日(日)10時16分9秒 >筆綾丸さん>カトリックの Kommunion(聖体拝領)が秘められている 詳しいご説明、ありがとうございます。検索してみたところ、『ルーマニア日記』は手塚富雄・芳賀檀・高橋義孝・高橋健二・登…