学問空間 suzukikotaro’s diary

gooブログから引っ越してきました。

石川健治「7月クーデター説」の論理

石川憲法学の「土着ボケ黒ミサ」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2017年 3月15日(水)10時11分48秒 前回投稿で「日本史の場合、もともと歴史理論の分野以外ではポン引き的「紹介者」は少ない反面、ある意味、大半が「土着ボケ」の「黒ミサ」研究者」とか書いてしまいましたが、まあ、日本語の壁…

石川健治教授の「憲法考古学」もしくは「憲法郷土史」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 6月26日(日)10時01分23秒 講談社学術文庫で佐々木惣一(1878-1965)の『立憲非立憲』が復刻されましたが、これはおそらく石川健治氏の強力な推奨によるものなのでしょうね。書店で手に取ってみて、正直、佐々木惣一の本文…

今年のプチ反省

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年12月31日(木)11時39分10秒 今年は南原繁の『国家と宗教』などを素材にして国家と宗教の関係について少し勉強しようかなと思っていて、多少は本を読んだのですが、この掲示板への反映は全くできませんでした。その原因のひ…

「モスクワ横丁」こと駒場寮中寮二階

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年12月28日(月)13時33分21秒 『竹山道雄と昭和の時代』の「第十一章 『昭和の精神史』」には平川祐弘氏の次のような思い出話が出てきます。(p263以下)------- ここで個人的な思い出を挟ませていただく。私は一高では社会…

安倍能成と船田享二

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年12月28日(月)12時37分24秒 >筆綾丸さん>安倍能成は碌な者じゃないですねいえいえ。前回投稿で中途半端に引用してしまったのですが、私が省略した部分に、まず林健太郎の『昭和史と私』から、------- 橋田に比べて安倍は…

平川祐弘著『竹山道雄と昭和の時代』

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年12月27日(日)13時39分16秒 先日、浦一章氏の講演で聴いたダンテとのつながりで平川祐弘氏の最近の著作をいくつか拾い読みしているところなのですが、『竹山道雄と昭和の時代』(藤原書店、2013)は特に面白いですね。 http…

民科法律部会の人

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年12月19日(土)09時42分27秒 >筆綾丸さん>村井敏邦氏ウィキペディアには書いてありませんが、民主主義科学者協会法律部会の中心メンバーで、共産党系の学者さんですね。ただ、別に思想的な面を批判している訳ではありませ…

一橋大学名誉教授・村井敏邦氏の見解

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年12月18日(金)10時45分55秒 >筆綾丸さん昨日の投稿で触れた海渡雄一・清水勉・田島泰彦編『秘密保護法 何が問題か─検証と批判』(岩波書店、2014年)に村井敏邦氏の「刑事法から見た秘密保護法の問題点」という論文が載っ…

犬も歩けばテロリズム

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年12月17日(木)10時19分53秒 園田寿氏が2013年12月27日付の「条文はこう読む―特定秘密保護法の『テロリズム』をめぐる誤解」で批判する『世界』851号(2014年1月1日号)の記事、たぶん内田樹のような何にでも口を挟む評論家…

「不思議なレイアウト」の存続期間

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年11月15日(日)10時30分30秒 12日の投稿「第1面の全面が書籍雑誌の広告という不思議なレイアウト」で書いた疑問、即ち朝日新聞の第一面が全面広告であった期間は何時から何度までかについてですが、『朝日新聞社史 明治編』…

「第1面の全面が書籍雑誌の広告という不思議なレイアウト」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年11月12日(木)09時59分16秒 昨日はまたまた憲法学者から逃げて村上春樹の『小澤征爾さんと、音楽について話をする』(新潮社、2011)を読み始めたのですが、内容がけっこう高度なので、途中から骨休めに岩城宏之のエッセイ…

「根本通明、天兵に敵なし」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年11月12日(木)08時03分17秒 伊藤隆氏が「武藤章軍務局長」に特にこだわらなかった理由ですが、ま、インタビュー技術的なものなんでしょうね。オーラルヒストリーに関しては魑魅魍魎相手に百戦錬磨、ご本人自身が煮ても焼い…

武藤章と岡部長景の在任期間

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年11月11日(水)10時45分38秒 >筆綾丸さん>花の眼、怪蛇(バジリスク)の眼・・・あまり、というか全然関係ありませんが、私はチェーホフ『櫻の園』の「園の桜の実の一つ一つ、葉の一枚一枚、幹の一本一本から、人間の目が…

「文部省がリベラルであり皇国史観であった」の謎(その2)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年11月10日(火)08時22分56秒 続きです。(p44以下)---------中田 私は、平泉先生と教学局は元々仲が悪いと思っています。後世の人は一緒に見ていて、平泉先生を皇国史観の元凶のように言うけれども、平泉先生は学問的であ…

「文部省がリベラルであり皇国史観であった」の謎(その1)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年11月10日(火)07時32分48秒 中田易直氏は昭和16年に東京帝大文学部美術史学科に入学し、一年後に国史学科に移りますが、「その頃、私は和辻哲郎先生に心酔していました」とのことで、平泉澄を仰ぐ主流派とは距離を置き、「…

中田易直氏「戦中・戦後の文部省学術行政」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年11月 9日(月)20時42分22秒 今日は『日本歴史』810号(2015年11月号)に載っている「国史学界の今昔」シリーズ第56回、中田易直(なかだ・やすなお)氏の「戦中・戦後の文部省学術行政(上)」を読んでみました。聞き手は伊…

大串兎代夫『最近における国家学説』

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年11月 7日(土)10時17分5秒 昨日、大串兎代夫(おおぐしとよお、1903-67)の『最近における国家学説』(日本文化協会、1936)を入手して少し読んでみました。同書冒頭には、-------本書は昭和十年七月中旬本省憲法講習会に於…

ケルロイター『新国家観』(その3)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年11月 5日(木)09時36分27秒 私の個人的関心としてはケルゼンと田中耕太郎への言及が興味深いので、そこも引用しておきます。まず、第一章の最初の方にケルゼンが登場します。ま、ケルゼン批判としてはよくあるパターンなの…

ケルロイター『新国家観』(その2)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年11月 5日(木)09時07分31秒 同じナチスの御用学者であっても、カール・シュミットについては今なお膨大な研究論文が量産されているのに対し、ケルロイターの方は数えるほどですね。ウィキペディアでも、カール・シュミット…

ケルロイター『新国家観』(その1)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年11月 4日(水)23時40分47秒 今日は蛙通信社、じゃなくてケルロイターの『新国家観』(大串兎代夫訳、日光書院、1942)を通読してみたのですが、ナチスの御用学者ではあっても文章に特にファナティックなところはなく、まあ…

再び鵜飼信成の「狡猾」発言について

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年11月 2日(月)13時19分58秒 丸山真男の「シュミット『国家・運動・民族 政治的統一体の三分肢』訳者はしがき」はけっこう難しいと思われる人が多いでしょうが、私も別に全部を理解して引用している訳ではありません。ケルロ…

ケルロイターとシュミット(その4)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年11月 2日(月)11時06分33秒 続きです。これで最後となります。(p93以下)-------- シュミット自身もナチス政情の変化に適応することを必ずしも怠ったわけではない。彼が『法学的思惟の三定型』(一九三四年)という著書で…

ケルロイターとシュミット(その3)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年11月 2日(月)10時58分51秒 続きです。(p92以下)-------- 以上はシュミットの「顛落」の理論的根拠であるが、なおその歴史的な理由とでもいうべきものもある様に思われる。シュミットの理論は非常に独創的であり「革命的…

ケルロイターとシュミット(その2)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年11月 2日(月)10時51分41秒 石川健治氏の「コスモス拾遺」を理解するために必要最小限の範囲で「シュミット『国家・運動・民族 政治的統一体の三分肢』訳者はしがき」を引用するつもりでしたが、1939年という微妙な時期に書…

ケルロイターとシュミット(その1)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年11月 1日(日)14時03分24秒 『聞き書 南原繁回顧録』において、南原は矢部貞治が「ケルロイターと近いところを考えておいででした」と評価し、また、「ケルロイターにいちばん共鳴していたのは大串兎代夫君ですね」と述べて…

寅さんの時代考証

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年11月 1日(日)13時27分3秒 >筆綾丸さん>車寅次郎ウィキペディアを見ると、フーテンの寅さんは1969年の映画第一作において、16歳の時に父親と大ゲンカをして家を飛び出し、20年後、即ち36歳の時に異母妹さくらのところに突…

『花燃ゆ』と小田村事件(その3)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年10月30日(金)14時07分53秒 ま、長々と紹介しましたが、既に戦時中に弾圧され、戦後は時代に取り残されてしまった人々の話なので、特に感想がある訳ではありません。大河ドラマで有名になる前は楫取素彦についてすら殆ど知…

『花燃ゆ』と小田村事件(その2)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年10月30日(金)13時16分43秒 小田村寅二郎は月刊総合雑誌『いのち』の昭和13年9月号(8月発売)に「東大法学部に於ける講義と学生思想生活─精神科学の実人生的綜合的見地より」という論文を寄稿し、河合栄治郎・横田喜三郎・…

『花燃ゆ』と小田村事件(その1)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年10月30日(金)11時46分24秒 ちょっと気になることがあって『聞き書 南原繁回顧録』(東大出版会、1989)を読み直してみましたが、田中耕太郎について若干の知見を得た今では、南原繁の見方をそのまま鵜呑みにできないなと思…

孤独なアザラシの彷徨と咆哮

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年10月28日(水)12時43分16秒 少し前に出た『現代思想』臨時増刊号「総特集◎安保法案を問う」をパラパラめくってみましたが、奥田愛基氏へのインタビュー記事を読むと、プロテスタントの牧師だという父親は子供から見てもちょ…