学問空間 suzukikotaro’s diary

gooブログから引っ越してきました。

トッド『家族システムの起源』

ヴァレンティナ・トネアット『神の銀行家』

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年12月25日(日)10時52分41秒 >筆綾丸さん>修道院の金融活動 一応、知ってはいたのですが、これもずいぶん早くからなんですね。(p122以下)-------- 「修道院の金融活動」というと驚かれるか、訝る向きが多いかもしれない…

「修道士団は基本的に俗人の集団」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年12月23日(金)11時40分1秒 大川小学校の件、ズルズルと検討を遅らせているうちに年の瀬になってしまいましたが、既にマニアックな法律の話になっていますので年末年始にやる気分にもなりません。そこで来年、『判例時報』に…

転ばぬ先のコルンバヌス

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年12月22日(木)11時29分50秒 >筆綾丸さんツイッターで『ロマネスク美術革命』の著者・金沢百枝氏のアカウントにはまってから、同氏のフォロー先を芋づる式に辿っているうちに、いつしか古代・中世美術関係のフォロー先が100…

遍歴修道士と緑の殉教

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年12月20日(火)10時48分15秒 >筆綾丸さんここ数日、古代オリンピックについて調べていて『贖罪のヨーロッパ』は少し先になりそうですが、パラパラめくっていた際も「緑の殉教」は気になりました。佐藤氏は、------ 六世紀末…

『贖罪のヨーロッパ 中世修道院の祈りと書物』

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年12月17日(土)12時25分38秒 >筆綾丸さん>秋田犬TBSニュースによればプーチンは旅館の「女将の私物」である秋田犬の箸置きを「持ち帰」ったそうですが、単なるドロボーですね。国際指名手配しなければ。 ------秋田犬の箸…

『浪江町消防団物語 無念』

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年12月17日(土)11時44分2秒 昨日は高崎市労使会館で行われた『浪江町消防団物語 無念』の自主上映会に行ってみました。 浪江町復興支援員ブログ(群馬)http://namiesiengunma.blog.fc2.com/blog-entry-48.html「無念」公式…

早朝連句

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年12月16日(金)08時34分15秒 >筆綾丸さん>ふぐ汁の 我活きて居る 寝覚めかな 蕪村 それでは、僭越ながらプーチン大統領に代りて私が付け句をば 遅刻の理由(わけ)は 毒見の手配 ついでに安倍首相に代りて一首 たらちねの …

「わが敬愛する先輩の小川さん」(by 磯田道史氏)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年12月14日(水)11時26分21秒 磯田道史氏についてブチブチ言ってしまいましたが、磯田氏が同世代の歴史研究者の中では非常に優秀な方であることは暗黙の前提であり、また、私も特に識字率の歴史に関して磯田氏の著書を参考に…

速水融・経済学部名誉教授の「名講義」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年12月14日(水)10時12分44秒 速水融氏についてはこの掲示板でも何回か取り上げましたが、若い頃は自らが進むべき方向がなかなか見つからず、三十代半ばでの留学を契機に歴史人口学に目覚めるまではけっこう苦労されたようで…

エマニュエル・トッドと磯田道史氏のほのぼの対談

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年12月12日(月)10時41分24秒 少し検索してみたら今年6月に『家族システムの起源Ⅰ ユーラシア 上』が刊行されて以降、月本昭男・小浜逸郎・柄谷行人氏等による結構な数の書評が出ていますが、「中切」の訳注が変だと指摘した…

謹告:「中切」のお話は中断させていただきます。

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年12月 9日(金)10時26分40秒 児玉幸多氏の1940年の論文「飛騨白川村の大家族制度とその経済的基礎」を紹介しつつ検討してきた「中切」の問題ですが、いったんお休みしたいと思います。その主たる理由は私に近世史、特に近世…

「新潟は、日本中で最悪の都会だといってよい」(by ブルーノ・タウト)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年12月 6日(火)10時26分42秒 ブルーノ・タウト(1880-1937)は群馬県高崎市の井上房一郎という実業家の紹介で同市内の少林山達磨寺に住むことになったのですが、井上は私の出身高校である高崎高校にとっても重要な人物で、井…

「彼の巨大な合掌屋根の家はマテダテの遺物」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年12月 5日(月)11時34分51秒 >筆綾丸さん前提として、幕府の法制上、分家に当たって高十石地面一町より少なく分与するのは許されなかった、即ち持高二十石以上を所有しなければ分家ができなかった、という制約があったそう…

宝永3年(1706)の「白川郷弐拾壱ヶ村草高寄帳」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年12月 4日(日)11時55分1秒 児玉幸多氏は『近世農村社会の研究』の「序」に、------ 第二編には特殊問題を収めた。第二編の「飛騨白川村の大家族制度とその経済的基礎」は、それまでの研究家が、ほとんど資料の採集をしてい…

「検地は、その寛厳の如何に拘らず農民を土地に結付け退くことの出来ぬ線を示すもの」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年12月 3日(土)10時20分46秒 「三 白川地方の地域と沿革」に入ると、児玉氏は最初に白川郷の概要に触れた後、次のように述べます。(p207以下)------- この内大家族制の行なわれた地域として有名なのは、尾神から木谷迄の…

飢饉の食物が「第一之粮」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年12月 2日(金)21時54分59秒 1909年生まれの児玉幸多氏は長命な方で、亡くなったのは2007年ですから、敬称を付けるべきかどうか、ちょっと迷いますね。研究者の名前に敬称を付けるかどうかは学術的な論文でも人によってそれ…

「殆ど家長の農奴の如き状態」(by 児玉幸多)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年12月 2日(金)13時05分26秒 児玉幸多の「飛騨白川村の大家族制度とその経済的基礎」を読むと、飛騨地方の山村地域の絶望的な貧しさとその封建的桎梏の苛烈さに読者の心も冷え冷えとしてきますね。この論文の構成は、------…

児玉幸多「飛騨白川村の大家族制度とその経済的基礎」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年12月 1日(木)09時52分29秒 >筆綾丸さん昨日、やっと児玉幸多(学習院大学名誉教授・元学長、1909-2007)の『近世農村社会の研究』(吉川弘文館、1953)を入手し、「飛騨白川村の大家族制度とその経済的基礎 附、大家族制…

大家族と養蚕の関係(小山隆説)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年11月29日(火)12時48分14秒 >筆綾丸さん児玉幸多『近世農村社会の研究』(昭和28)に小山説批判が出ているようですが、未入手です。そこで、取り急ぎ「山間聚落と家族構成」から関係部分だけ引用しておきます。庄川流域は…

嘉念坊善俊と二つの照蓮寺

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年11月27日(日)22時08分44秒 >筆綾丸さん>中部を除いて、なぜ北部と南部に大家族制が発生したのか小山隆は中切地域と山家地域では養蚕が盛んに行われていたことが一番重要な要因だと言っていて、私にはかなり説得的に思え…

小山隆「山間聚落と家族形態」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年11月26日(土)11時12分18秒 古島敏雄が『家族形態と農業の発達』(初版は学生書房、1947)において「この地〔白川村〕の家族形態の研究として、最も精緻」と評している小山隆「山間聚落と家族形態」(『年報社会学四輯』、…

「旧遠山家民俗館」に住んでいた28人

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年11月24日(木)20時57分59秒 >筆綾丸さん>不思議な家族システムの村大阪毎日新聞の1922.7.16-1922.7.22 (大正11)記事、「別世界 (一~七) : 飛騨白川の大家族」には冒頭に遠山家の戸籍が出ており、それを素人なりに整理す…

「中切」の謎(その2)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年11月24日(木)15時10分5秒 下の投稿、「神戸大学経済経営研究所 新聞記事文庫」サイト内の記事にリンクを張ろうとしたら、Teacup掲示板のルールに反するためか投稿が拒否されてしまいましたが、同サイトトップページの「検…

「中切」の謎(その1)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年11月24日(木)14時36分37秒 『家族システムの起源Ⅰ ユーラシア』(上)「第4章 日本」に、「中切のケース」というタイトルの一節があり(p245以下)、かつ「中切」には「訳注」を示す「*3」が付されていて、「訳注」(p2…

ノストラダムス・トッド

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年11月23日(水)21時32分58秒 私は古島敏雄を近世・近代農業史の研究者と思っていたので、19日の投稿で、------230pには「中根は、十二世紀の長野県において、一時的ではあるが、ひじょうに巨大な世帯が存在したことを喚起し…

「十五銃士」になったトッドの家族類型論

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年11月22日(火)12時40分57秒 今朝は午前5時59分の地震で目が覚めて、その後、ニュースをこまめに見ていましたが、それほどの被害がなかったようで良かったですね。 >筆綾丸さんウィキペディアを見ると麗澤大学教授・黒須里…

『家族システムの起源Ⅰ ユーラシア』

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年11月19日(土)22時01分29秒 >筆綾丸さん今日は地元の地方史家の講演を聞いてから自宅で関連の調べものをしていたのですが、気晴らしにちょっと『家族システムの起源Ⅰ ユーラシア』(上)を手にとったら止まらなくなってし…

『シャルリとは誰か?』再読

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年11月18日(金)11時51分52秒 16日から再開すると言いながらまたまた遅れてしまいましたが、この二日間、エマニュエル・トッドの『シャルリとは誰か?』(文春新書、2016年1月、原著は2015年5月)を読み直していました。トラ…

「ブリコラージュ屋」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年10月 6日(木)21時19分6秒 >筆綾丸さん『問題は英国ではない、EUなのだ 21世紀の新国家論』(文春新書)、平易な口調で深い内容を語っていて、やはりトッドは良いですね。 http://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784166610…