学問空間 suzukikotaro’s diary

gooブログから引っ越してきました。

2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

森本あんり『異端の時代─正統のかたちを求めて』

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 5月27日(月)10時29分11秒 今回の深井騒動、個人的に一番良かったのは森本あんり氏の著書を読むきっかけになったことですね。Aug.T 氏が、-------Twitterでの反応へのコメント。①「深井氏の不正は有名だったというが、なぜ…

「心を高くあげよ」(by 第三三代院長 深井智朗)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 5月25日(土)10時32分3秒 深井智朗氏の捏造騒動で一番奇妙なのは、やはり深井氏の動機ですね。マスコミでは旧石器捏造事件の再来だ、みたいな記事もありましたが、あの事件では捏造した人に名誉・功名を得たいという分かり…

「解題 エルンスト・トレルチ『キリスト教の絶対性と宗教の歴史』を読む」を読む。

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 5月24日(金)12時10分15秒 一昨日、ツイッターで、-------春秋社サイト、『キリスト教の絶対性と宗教の歴史』の紹介に「社会学者マックス・ウェーバーの同僚兼同居人としてたがいに深く影響を与え合った著者」とあるけど、…

「エルンスト・トレルチの家計簿」を読む。(その5)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 5月23日(木)12時18分10秒 続きです。(p24以下)「トレルチが自宅とは別に借りていたベルリンのアパートの代金の領収書」がどうしたこうしたというチマチマした話の後、一転して非常に格調高い話となります。------- この…

「エルンスト・トレルチの家計簿」を読む。(その4)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 5月22日(水)14時51分9秒 前回投稿で「彼はハイデルベルク時代の一八九七年に、同僚の娘マリア・バッサーマンと婚約したが、数週間後にはその婚約はトレルチの性的志向のゆえに解消されることになった」との記述を引用しま…

「エルンスト・トレルチの家計簿」を読む。(その3)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 5月21日(火)10時30分15秒 続きです。(p22以下)------- トレルチは大変な読書家で、蔵書家であったことが知られているが、一九二〇年にはその蔵書のかなりの部分を手放している。その時の領収書が今回見つけた書類の束の…

「エルンスト・トレルチの家計簿」を読む。(その2)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 5月20日(月)18時40分25秒 さて、問題はその次の部分です。(p21以下)------- 今年の二月、トレルチの誕生日に合わせて二つの場所を訪ねた。ひとつは生誕の地で、彼はハウンシュテッティンというアウクスブルク近郊の小さ…

「エルンスト・トレルチの家計簿」を読む。(その1)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 5月20日(月)13時46分32秒 >筆綾丸さん>深井智朗氏はすべてを喪失してまでなぜ捏造したのか、と考えると、>精神を病んでいるのだろう、としか言いようがないですね。 深井氏の二つの捏造のうち、『ヴァイマールの聖なる…

「総州陋屋籠居 枯骨閑人 沓掛良彦」

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 5月17日(金)12時21分18秒 『古代ギリシャのリアル』の参考文献中に、-------★『ホメーロスの諸神讃歌』ホメーロス著、沓掛良彦訳 筑摩書房 2004年紀元前7世紀ごろから紀元前1世紀ごろに渡って書かれたホメロスが書いたよ…

藤村シシン『古代ギリシャのリアル』

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 5月16日(木)09時28分50秒 気分転換にと思ってツイッターで見かけた藤村シシン『古代ギリシャのリアル』(実業之日本社、2015)を読んでみたところ、これはとても面白い本でした。 -------青い海、青い空、白亜の神殿、ロ…

猫の死去

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 5月12日(日)07時03分30秒 長年飼っていた猫が、昨日急死しました。幼い時に我が家に居つき、父親が「チビ」という雑な名前をつけ、大きくなってもその名前のままだったのですが、それなりに可愛がっておりました。今日は…

新しい仮説:後宇多院はロミオだったが遊義門院はジュリエットではなかった。

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 5月 9日(木)11時10分25秒 続きです。(p56以下)-------第二節 姈子内親王の役割 では、後宇多後宮に迎えられた姈子内親王は実際にどのような社会的役割を果たしていたのか。 後宇多と婚姻したとされる永仁二年(一二九四…

「光武帝が微賤の時、南陽の美女である陰麗華を娶らんことを期し……」(by 三好千春氏)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 5月 6日(月)22時34分46秒 続きです。(p55以下)------- 更に推測するならば、姈子願文の一節、「早出椒芳之宮、久臨芝英之砌」、「聊雖隔 禅居従容之礼、于晨于昏、莫不通音問矣」、「准陰麗之跡」(15)等の文言は、思い…

「この婚姻についても、残念ながらその事情を語る同時代の史料は皆無である」(by 三好千春氏)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 5月 6日(月)14時49分0秒 続きです。(p54以下)------- 中世的な「家」が成立していく中で、天皇家においても皇位継承者の生母の出自はかつてほど問われなくなった。だがその一方で、治天の君の「正妻」の地位はより重要…

「正妻格として出現したのが遊義門院姈子内親王」(by 三好千春氏)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 5月 5日(日)19時00分54秒 三好論文に戻って、続きです。(p54以下)-------第二章 後宇多後宮における姈子内親王の位置 第一節 姈子内親王の婚姻 前述したように姈子の願文は、彼女の半生における重大事が列挙されている…

「北山准后九十賀」と姈子内親王立后の連続性

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 5月 5日(日)14時03分4秒 弘安八年(1285)八月、姈子内親王が後宇多天皇の皇后に冊立されたことについて、三好氏は持明院統が大覚寺統に打ち込んだ「楔」であり、伏見践祚の「前哨戦」とされる訳ですが、私は賛成できませ…

「不婚内親王皇后は、もともと院と天皇の二元王権を補完する性格を有し」(by 三好千春氏)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 5月 4日(土)10時08分15秒 続きです。(p51以下)------- しかし、伏見が徐々に西園寺氏離れを始めていく(31)のと時を同じくして、『伏見天皇宸記』における角御所への訪問回数も影をひそめていく。 伏見の皇子・胤仁が立…

(Her Majesty) the Empress Emerita

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 5月 3日(金)22時07分27秒 >筆綾丸さん宮内庁ホームページの「皇室の構成図」、日本語版と英語版を比べると、秩父宮・高松宮・三笠宮・常陸宮から悠仁親王殿下までみんな Prince であり、女性も三笠宮妃百合子殿下から愛…

「もう一つ大きな特徴は、後宇多朝から伏見朝になってもなお皇后であり続けたこと」(by 三好千春氏)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 5月 3日(金)11時40分49秒 それでは三好千春氏の「遊義門院姈子内親王の立后意義とその社会的役割」(『日本史研究』541号、2007)に戻って、続きです。(p50以下)-------第二節 皇后留任 姈子の立后例で、もう一つ大きな…

尊称皇后・女院・准三宮について(岩佐美代子氏『内親王ものがたり』)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 5月 2日(木)13時23分24秒 ここ暫く三好千春氏の論文に即して姈子内親王(遊義門院)を検討してきましたが、「尊称皇后」自体がかなり難解な応用問題である上に、姈子内親王の場合、十六歳で皇后となった九年後、二十五歳…

「東宮・煕仁とともに時期政権の代表として現政権に打ち込まれたいわば楔であり」(by 三好千春氏)

投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 5月 1日(水)09時43分38秒 続きです。(p50)------- 姈子は立后の八日後、初行啓しているが、その様が「其体如 行幸」(19)と称されていることは、実に暗示的である。持明院統及び持明院統の政権復帰を最も待ち望む西園寺…